アドバンス・ケア・プランニングについて(人生会議)~自分のことを自分で決めるために~
2024.06.05
患者さん・一般向け
ACPとは
皆さんは、“アドバンス・ケア・プランニング“(ACP)という言葉を耳にされたことがありますか?
万が一の時に備えて、どのような医療やケアを望んでいるか、ご本人による意思決定を基本として、家族や信頼のおける人、医療・介護従事者達が予め話し合うプロセスのことです。厚生労働省が、愛称を「人生会議」と決定しました。
「今後のこと・もしものとき」について、受ける医療やケアについて何を望み、何を望まないのか意思決定をする局面が訪れます。しかし、意思決定が必要になった時、ご自分で意思表示ができる状態とは限りません。病状の悪化や、認知症、その他、その時の状態によっては、ご自身で伝えられないことも考えられます。そのため、事前に希望を伝え、残しておくことが推奨されます。
当院でのACPの取り組み
医師・看護師・ソーシャルワーカーの多職種で構成するメンバーでチームを作り、院内でACPが実践できるよう話合いを重ねています。
医療者は医療の専門家ではありますが、患者さんご本人のことに対しては素人です。患者さん自身の専門家であるご本人から、最善の選択にかなうための情報を教えてもらう必要があると考えています。
そこで、「治療について考えていくための質問用紙」を考え、病院を利用される患者さんにご記入をお願いしています。
この用紙をきっかけに、ご本人・ご家族・医療者が、単なる治療方針の選択ではなく、もしものとき、患者さんご本人が何を重要視するのか、人生観や価値観等を踏まえて、最善の選択をするための、話合いをすることができたら、と考えています。ご不明なこと、ご心配なこと等がありましたら、職員にお声かけください。